利用すべき介護職とサービス

認知症は本人とその家族にとって、とても切実な問題だ。しかし、今は早期発見と早期治療で認知症の進行も抑えることもできるので、認知症の症状と原因を正しく知り、初期対応が後々の負担を軽減するので大切である。認知症は介護職の分野でも重要なテーマの一つで、身体障害とは違って見た目ではよく分からない場合も多い。突然普段と違った行動をし出して初めて気付く場合や、気付かずに人間関係を悪くして孤立してしまうケースもある。そうならないために認知症を正しく理解し、誤解や偏見を持たずに向き合い、適切にケアすることが求められる。

認知症は、一度正常に達した認知機能が後天的脳障害で、日常生活や社会生活に影響を及ぼすくらい持続的に低下する状態だ。単に食べた物を忘れるのではなく、食べたことさえ忘れる状態だ。認知症には過去の知識や体験は覚えているアルツハイマー型と、幻視や転倒症状なども現れるレビー小体型や、身体麻痺や言語障害などが現れる脳血管性の認知症などがある。脳血管性は血管障害を治療する薬が用いられ、前者2つは脳への蛋白質蓄積を抑える薬などを用いるが、進行を遅らせることが限度と言われている。そこで日常ケアがとても大切で、患者本人の生活ペースは変えずに、食事や排せつなどのケアをする。それと共にケアする家族の負担軽減のため、介護職や自治体と相談して介護サービスを利用するなど、必要なことは躊躇なく利用する勇気も重要なのである。